今日はこの日本製サントゥールを紹介します。ロバの音楽座、カテリーナ古楽合奏団の上野哲生さんから受け継いで弾いています。こちらの楽器はイランタイプのサントゥールなのですが、イラン革命のあと1980年代にイランから楽器を手に入れることが難しくなり、日本のチェンバロなどを制作している制作家さんに頼んで作ってもらったものです。サントゥールの基本的な構造はイランのものと同じで、72本の弦が交差してはられており、3オクターブの音域があります。基本的にはダイアトニックですが、3オクターブのなかにいくつかクロマティックな音や微分音を作っておいて、曲を演奏できるようにしてあります。イランのものよりは音が鋭いのが特徴です。もう30年以上経つ楽器ですがチューニングは狂いにくく、さすが日本の制作家さんだなと思っています。